2021-05

半生

1.幼年期

父親の顔は知らない。物心ついた時には、母親と弟の3人暮らしだった。いや、一度だけ写真を見た記憶がある。思えば、今の自分と似ていた気がする。離縁の理由は父親の不貞らしいが、長年見る彼女の動向からすると、真偽の程は解らない。若くして二人の子供を...
仕事

1.新入職員(録)

ここに入社出来たのは、運が良かったと言えるだろう。高校の成績からは、分不相応な会社へ潜り込めたと思っている。地元採用という形での入社だが、まだ、この時は働くべき場所が無い。将来的に支社が出来るのを見越しての採用だった。取り敢えずの丁稚奉公で...
生活

1-①.離別編

『・・もう、無理』 第一声だった。馴れ初めは、友人の紹介によるもの。あの頃は、今では考えられない位、盛欲的だった。知人・友人に片っ端から『良い人が居たら紹介して』と必死に種蒔きをしていた。その甲斐あって、妻となる女性と知り合ったのだが、正直...
趣味

1.メダカ

独りもんとなり、まず思い付いたのは『ペット』である。確かに寂しさを紛らわすには、都合が良いかもしれない。だが、一旦飼い始めれば、最低限の『責任』は発生する。この『責任』が重く、二の足を踏んでしまう。自分的にベストなのは『購入が安価』、『設備...