2021-06

その他

1.文房具店

東京駅での出来事。その日は、組合で東京へ赴いていた。国会議員との会合を経て、国会議事堂や国立図書館等の見学を終え、帰路に着く所だった。田舎者である。東京ともなれば、街はおろか、駅ですら迷うには十分だ。最後にお土産を買って帰る算段となったが、...
半生

2.少年期

ピカピカの一年生だ。進学した中学校は『校則』で皆が坊主頭だった。桜並木が綺麗な古びた木造の校舎で、何もかもが時代遅れと言ってよかった。今年が最後と言われ続けた、先代からの愛着を受け継いで、新しい学生生活が始まった。背は前から二番目。体格は小...
仕事

2-①.一般職員(録)

緊迫の試用期間が終わった。教育内容は殆ど記憶に無いが、その『真面目な勤務姿勢』から、正社員として迎えて頂く事になった。しかし、正式採用後の『適当な勤務態度』には、会社側も『失望』したのではないだろうか。当時の自分は、先輩方に言わせると『世の...
生活

1-②.離別編

壊れて飛散した破片を集める様な日々を送った。元通りには戻らないと確信しつつ、それでも足掻き、時には分かり合い、そしてまたすれ違う。次第に気持ちは離れていった。『自分に逆らってはいけない』、『自分の言う事は絶対だ』、この思いが強すぎて、反論を...