5.勝負事

趣味

漢は勝ちたい。

自らの、まだ見ぬ『才能』を探求し、人生を彷徨い歩くのは漢の常だろう。当然、自分も例外では無く、未だ『片鱗』にすら辿り着けず『凡才』を嘆く日々だ。特に『人』を相手に勝利したい。選択する勝負事は『対人』である場合が多く、長続きするのも、結局、その類だ。これまで『挑戦』して『夢打ち砕かれた』分野を下記に示す。

 

【将棋】

その『才』無きは、驚嘆に値する。『棒銀』戦法に拘りを持つという無謀なスタイルで、連敗の山を築く。上手い人は何故、あんなに芳醇な展開となるのか、サッパリ理解出来ない。自分は常にワンパターンだ。王将を動かすタイミングも謎という他ない。攻めに夢中になり過ぎるのも悪癖であり、気付いた時は詰んでいる。これに『強い』って、凄くカッコイイんだけどなぁ。

 

【麻雀】

典型的な『下手の横好き』だ。取り敢えず『天運』が乏し過ぎる。故に、三人打ちは大の苦手。早い勝負にも脆さがあり、じっくり構えている内に終わっている事が多い。流石にキャリアが長い分『堅守』から『カウンター』というスタイルの確立は出来ているが、勝率は左程で無い。社会人になってからは、専ら『麻雀格闘俱楽部』『じゃんたま』で憂さを晴らす。

 

【パチスロ】

昔は『モーニング』というサービスがあり、それに釣られて嵌った口である。台選びが正しければ、一回転で必ず当たるため『自制』出来れば『安定収入』となる。これを利用して半年間給料を使わず、車の購入に漕ぎつけ『パルサーで、パルサーを買った男』と揶揄された。あの頃は、その他にも数々の個性的なイベントに溢れており『来店時にハンコを一個貰い、30個溜まれば、店の好きな台を設定6で打てる』『開店時に『7』が揃っている台は『6』or『1』の設定』等、台争奪のため、普段しない『早起き』に駆られたものだ。因みに『人生収支』は、言うまでも無いだろう。

 

【カードゲーム】

代表格である『マジック・ザ・ギャザリング』は、硬派な絵柄が気に入り着手したが、仲間内でやっていると『対策合戦』に白けてしまい、最終的にはカード更新の膨大な情報量に追いつけず、継続を断念した。それともう一つ『三国志大戦』という『アケゲ』だが、これは『三国志大好き』人間からすると『堪らない』コンテンツだ。好きな『武将カード』を実際に操作し、相手を落城させるのを目的とした恐ろしく完成度が高いゲームである。現在は近隣に機体が無くプレイ出来ないが、そのシステムは、ホントに良く出来ている。心底、感心する。

 

【ビリヤード】

昭和の男なら、誰しも一度はプレイ経験があるのでは無いだろうか。二人で嗜むスポーツだが、一人で楽しむ遊びもある。それは『ボーラード』だ。ルールは全く『ボーリング』と一緒で、玉を10個並べてスタートし、1ゲームで二回ミスすれば終了。それを10ゲーム熟す。ノーミスで全部落とせば『ストライク』、ワンミスで全落ちなら『スペア』だ。初心者は目安として、スコア『100以上』を目指す。自分は『100』を出して『マイキュー』を購入し、『試合』でボコられ『飽きた』。何故か、やればやる程『角度』が見え無くなる。上級者には、何が見えているのだろう。

 

数々の挫折を経て、今でも趣味として残っているのは、ほんの一部だ。思えば『パチスロ』からも足が遠退いている。様々な規制に縛られ『刺激が足りない』のが主要因だが、これは一業界に限らず、多くのエンターテインメントにも同じ事が言える。何時からか、テレビもすっかり見なくなった。コンプライアンスを重視した世の中も良いが、明らかに『積極性』を欠いているのも事実だろう。自分の若かりし頃は、今に比べれば『何も無かった』が、娯楽においては『何でも有り』だった時代を懐かしく思う。

以上